アナログプレーヤーの設置・調整(シェルリード線試聴会・その3)
オーディオはコンポーネント(組合せ)である。
LPを再生するためには、アナログプレーヤー、アンプ、スピーカーが必要になる。
細かくいえば、アナログプレーヤーだけでも、カートリッジ、ヘッドシェル、
シェルリード線、出力ケーブルが要素として加わってくる。
さらにはターンテーブルシート、スタビライザーなども加わる。
アナログプレーヤーシステムそのものも組合せから成り立っている。
なので、それぞれのパーツ(ケーブル、ヘッドシェルなどのアクセサリー)を吟味したくなる。
事実、何をかえても音は変化するから、シェルリード線の試聴会というのも成り立つ。
それでも組合せだけでは解決しない領域がある。
使いこなしでしか補えない領域がある。
かといって使いこなしだけでどうにかできるわけでもない。
使いこなしだけでは無理な領域がある。
組合せでしか埋められない領域がある。
アナログプレーヤーシステムを構成する個々のパーツの組合せ、
そして使いこなし。
どちらの比重が大きいのかは、ケース・バイ・ケースだろう。
同じくらい大きい、と思っていて問題はない。
だからこそ、アナログプレーヤー関連のパーツの試聴は、
試聴条件を同じにするだけでは、はっきりといえない領域が残る。
16本撚りのリード線で、針圧を1.9gにしてもらったのは、そういう理由もあってのことだ。
1.9gでいい感触が得られたので、
それ以上のこまかな針圧、インサイドフォースキャンセル量の調整は求めなかった。
それにアナログプレーヤーの使いこなしにおける聴感上のS/N比に関して、
いくつか気になるところがあったので、それをなんとかしたかった。