人工知能が聴く音とは……(その6)
昨晩は、仲良しチーム(今年からディープオーディオ三騎士)で飲んでいた。
メリディアンのULTRA DACの話題から、D/AコンバーターのFPGAへと、
それからartificial intelligence(人工知能)へと移っていった。
そう遠くない将来にFPGAのプログラミングをAIがやる時代がくる──、
Aさんは、そういう。
圧倒的な計算能力で最適解を導き出してくる。
オーディオの信号処理(FPGAのプログラミング)においても、そうであろう。
最初のころは人間にかなわなくても、短期間で追いこしていくであろう。
そうやって開発されたD/Aコンバーターが、そう遠くない将来登場するかもしれないし、
人間による開発は、太刀打ちできなくなる。
おおむねそんな趣旨だった。
ここでは「人工知能が聴く音とは……」というテーマだが、
Aさんが語っていたのは「人工知能が聴かせる音とは……」となる。
いわれてみると、そんなD/Aコンバーターが登場しても不思議ではない。
人工知能が聴かせる音を、われわれは聴く時代を迎えることになるわけだが、
ここで見落してならないのは、Aさんのいうとおりの開発手法だと、
そこでのAiは、音を聴いていない、ということである。
純粋に数学的に最適解を求めた結果としての音であって、
その最適解をはじきだしたAIは、音を聴いているわけではない。
これはなかなかに興味深いことになるはずだ。
そしてAIも、次のステップとして音を聴くようになっていくのだろうか。