音を表現するということ(間違っている音・その10)
(せいかく)な音には、正確な音と精確な音とがある。
正確は、正しく,たしかなこと、まちがいのないこと、また,そのさま、
精確は、詳しくてまちがいのないこと、精密で正確なこと、また,そのさま、
と辞書にはある。
大きく意味が違うわけではないが、
正確な音と精確な音は、微妙なところで違いを感じるからこそ、
これまでは使い分けてきた。
正確な音と正しい音は、どう違うのか、と考える。
正しい音に確かさが加われば、正確な音となるのか。
正しい音には、元来確かさがあるのではないか。
そんなことを考えていると、正直な音ということが浮んでくる。
正直とは、うそやごまかしのないこと、うらおもてのないこと、また,そのさま、である。
間違っている音を出していた男に欠けているものを考えていたら、
「正直な音とは」が浮んできた。