Date: 2月 28th, 2011
Cate: Digital Integration
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Digital Integration(デジタルについて・その4)

音声信号には時間軸が存在する。
だが、これは理由にならない。
AppleのサイトからダウンロードしてきたQuickTime形式の動画(映画の予告篇)には、
再生時には時間軸が存在している。

アナログモデムでは、ファイルサイズが20MB程度のファイルであっても、
ダウンロードには2時間以上かかっていた。
80%程度ダウンロードが進んだところで、なぜか回線が切れることがあって、
しかもそういうときに限って最初からダウンロードをやり直さなければならなかった。

そういう状況でも、ダウンロードが成功すれば、電話代は余計にかかってしまったけど、
ダウンロードしてよかった、と思えるくらいの予告篇が楽しめた。

いまAppleのiTunes Movie Trailersで見ることができる予告篇のクォリティのすごさには、
当時のものは到底およばないけれど、ダウンロードした予告篇を友人に見せると、
皆、サイズは小さいながらも、そのクォリティに驚いていた。

アナログモデムによる通信回線のクォリティは低いものだろう。
そんななかを通ってきて受け手側のパソコン内のハードディスクにおさめられるデータは、
元のサーバーにあったときとまったく同じである。

たったひとつでも違っていれば、それがソフトウェアであれば動作しなくなる。
圧縮ファイルであれば、解凍すらできない。

なのにオーディオでは、
CDトランスポートとD/Aコンバーターを接続するケーブルを交換するだけでも、なぜか音が変る。
その間の距離にしても大きく違う。
サーバーと受け手側の距離はいったいどれだけの距離になるのだろうか。
海外のサーバーからのダウンロードもあるのだから。
一方、CDトランスポートとD/Aコンバーターの距離は、短ければ50cm、長くても2mくらいだろう。

同じデジタル「信号」のはずなのに……、と当時は考え込んでしまっていた。
そして、井上先生の言葉を思い出していた。

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