Date: 9月 11th, 2018
Cate: MERIDIAN, ULTRA DAC
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メリディアン ULTRA DACを聴いた(その14)

もうひとつ思い出していた音(音触)がある。
30年ほど前に聴いているメリディアンのM20の音である。

M20はパワーアンプ内蔵のスピーカーシステム。
スタンド込み(一体型)のフロアー型となるけれど、
エンクロージュアのサイズ自体は大きくはない。

ウーファーは10cm口径を二発、ソフトドーム型トゥイーターを、
いわゆる仮想同軸配置している。

これまでに何度か書いているようにM20の音は、魅力的だった。
買おうと、かなり本気で考えていた。

プリアンプの機能をもつメリディアンのCDプレーヤー207との組合せは、
私にとっては、メリディアンの数々のモデルの中で、いまも欲しい(聴きたい)と思う。

M20と207だけでシステムが成り立つ。
魅力的なのは、その簡潔さよりも、やはり音である。

ひとりぽつねんとしている夜に、M20と207のシステム、
それに女性ヴォーカルの愛聴盤があれば、ひとりでいることを忘れさせてくれるだけでなく、
ひとりでいることを堪能できよう。
聴きふけることができるからだ。

満たされるはずだ。
それでも、これだけでは、すまないところがオーディオマニアなのであって、
満足できる、といいながらも、あと少しばかりスケール感があれば……、とか、
あれこれこまかな注文をつけたくなってくる。

そんなことを求めなければ、幸せな音楽のある生活を送れるのに──、とわかっていても、
どうしようもなく求めてしまう。

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