Date: 8月 3rd, 2018
Cate: 真空管アンプ
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真空管バッファーという附録(その8)

真空管ハーモナイザーは、ネジを締めるだけとは半完成品である。
半完成品としたことで、これを購入した人は、
完成品を買うよりも、内部をあれこれいじってみよう、という気持になるであろう。

買った人のどのくらいなのかはわからないが、
真空管を交換してみよう、と思った人はけっこうな数ではないだろうか。

実際に交換した人はそこからは減るだろうが、それでも少なくはないだろう。
なにしろ真空管は一本だけだ。

これが三本も四本も使ったモノならば、話は違ってこようが、一本である。
しかもポピュラーな真空管である。

真空管の専門店に行けば、いくつかのブランドのECC82が売っている。
予算に余裕があれば、真空管全盛時代の未使用品も購入できる。

もっとも昔のテレフンケン、シーメンスのECC82として売っていても、
偽物も、残念ながら存在する。
よくいわれているダイヤマークにしても、1980年代から偽造されていた。

これだけでホンモノだ、と簡単に信用しない方が賢明だ。
結局、見分けるには、ホンモノを見て記憶するしかない。
もしくは、見分けられる人に頼むぐらいしかない。

それでも真空管はトランジスターと違い、差し替えが簡単である。
それに真空管のピン、ソケットといった接点のクリーニングも効果的である。
いろいろ試してみると、それだけで楽しくなる。

最初は一本だけだったECC82が、二本、三本……、と増えていくかもしれない。
もっといいECC82があるはず、と思うからだ。

気づくと、真空管ハーモナイザーの価格よりもずっと注ぎ込んでしまっていた……、
そういうことになった人もいよう。

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