賞からの離脱(自転車雑誌でも……)
初めて自転車雑誌を手にしたのは1994年。
サイクルスポーツとバイシクルクラブだった。
当時は両方とも毎号買っていた。
何年か経ってから、バイシクルクラブは、書店で手にとって面白いと感じた号だけを買うようになった。
サイクルスポーツは毎号買っていた。
いまはサイクルスポーツを、面白いと感じた号だけを買っている。
バイシクルクラブを買うことはなくなった。
いま書店には2018年1月号が並んでいる。
バイシクルクラブの特集は、「もうお尻は痛くない!」で、
表紙にも、黄色の文字で大きく載っている。
その上に、「日本バイシクル・オブ・ザ・イヤー2018」とある。
中を見なくとも、タイトルだけでわかる。
自転車雑誌も、ついに賞を始めたのか、と思った。
私が買いはじめた20数年前からすると、自転車はブームといえるほどになっている。
東京にいると、ロードバイクを見かけない日はないくらいである。
自転車店も増えている。
自転車関係の本も増えている。
海外メーカーの新製品発表会の様子が、
自転車雑誌のウェブサイトでも公開されているのを見ると、
20数年前では考えられなかったほどの活況である。
それでも、いままで自転車雑誌は、賞をやってこなかった。
それをバイシクルクラブが、今回初めてやっている。
今回は第二特集としての扱いである。
それでも今後はどうなっていくのか。
毎年恒例となるのか。
ページ数も増えて、第一特集となっていくのか。
サイクルスポーツは、どう出るのか(追従しないでほしい)。
そんなことを考えながらも、
なぜ、いま賞なのか? と思う。