新製品(Martin Logan・その1)
昨晩(11月3日)も、友人のAさん(オーディオマニア)と飲んでいた。
知り合って12年。ふたりとも1963年生れ。
彼も私も4343に憧れていた。
音楽の好みは違う。
音の好みも同じところもあれば違うところもある。
にも関らず、思い入れをもってきたスピーカーには、いくつか同じモノがあったりする。
昨晩もそんな話をしていた。
1980年代中頃にマーティンローガンのCLSが日本に入ってきた。
いまマーティンローガンの輸入元はないから、
忘れられつつあるブランドと、日本ではなりつつあるのかもしれない。
けれどCLSを、あの時代に接した者は、そう簡単に忘れることはできない。
CLSはフルレンジのコンデンサー型スピーカーである。
湾曲した黒のパンチングメタルが二枚。
これが固定電極であり、その間に振動膜(フィルム)があるわけだが、
これが他のコンデンサー型スピーカーとは異り、透明だった。
フィルム単体で見れば、ほんのり色がついているのがわかるとのことだが、
スピーカーシステムとして二枚のパンチングメタルに挟まれた状態では、透明である。
後の壁がスピーカーを通して見ることができる。
こんなスピーカーは、それまでなかった。
当時20代前半だった私は、CLSに一目惚れだった。
Aさんもそうだった(ときいている)。
そうだろう、そうだろう、と思う。
話は続く。
CLSの音の話になっていく。