598というスピーカーの存在(長岡鉄男氏とpost-truth・その14)
長岡鉄男というオーディオ評論家は、どのタイプなのか。
オーディオマニア(キチガイでない)のためのオーディオ評論家(キチガイでない)だと私は思っている。
だからこそ、あれだけ多くの読者からの支持があったのだと思っている。
長岡鉄男氏のうまいところは、
オーディオマニア(キチガイでない)を相手に、
オーディオマニア(キチガイ)と思い込ませることにあったのではないだろうか。
オーディオメーカーにとってありがたいのは、
長岡鉄男氏のようなオーディオ評論家であったはずだ。
オーディオマニア(キチガイでない)がオーディオマニア(キチガイ)と思い込むことで、
オーディオにお金を注ぎ込む。
メーカーにとってありがたい存在(客)を、長岡鉄男氏はその文章でつくってきた。
(その10)で引用した五味先生の文章。
その中に出てくる、あるステレオ・メーカーの音響技術所長の
「キチガイ相手にショーバイはできませんよ」、これこそがメーカーの本音であり、
オーディオブームはオーディオマニア(キチガイでない)によって支えられていた、ともいえるし、
ブームのためには、オーディオマニア(キチガイでない)を、
オーディオマニア(キチガイ)だと思い込ませることだったのではないか。