スメタナ 交響詩「わが祖国」(その1)
ラファエル・クーベリック指揮の「わが祖国」は六枚のディスクが残されている。
六枚すべてを聴いているわけではない。
自分で買ったディスクもあれば、
どこかで聴いたディスクもある。
じっくり六枚の「わが祖国」を比較試聴したわけではない。
そんな私にとって、クーベリックの「わが祖国」といえば、
1984年のライヴ録音が、もっとも心に深く残っている。
バイエルン放送交響楽団を指揮してのオルフェオ盤は、
スメタナ没後100年、クーベリック生誕70年を記念して行われた演奏会を録音したものだ。
もう「わが祖国」を通して聴きたい、と思うことはなくなった。
それでもクーベリックの、この盤の「モルダウ」だけは、
つよく聴きたくなる時が、ふいにおとずれる。