必要とされる音(その7)
「スピーカーユニットのすべて」に「わが社のスピーカーユニット」というページがある。
オンキョー、コーラル、テクニクス、パイオニア、フォステクス、国内メーカー五社、
アルテック(エレクトリ)、エレクトロボイス(テクニカ販売)、タンノイ(ティアック)、
ジョーダンワッツ、ヴァイタヴォックス(今井商事)、海外メーカー五社の、
ユニット、エンクロージュア、ネットワークを含めての解説が載っている。
今井商事によるヴァイタヴォックスのユニットの使い方とその例が、
なかなか衝撃的といえた。
ユニット、ホーン、エンクロージュアの組合せの紹介記事である。
まずBitone Majorが紹介されている。
基本的なBitone Majorの構成である。
次はBitone MajorのホーンをマルチセルラホーンのCN121に換えた構成。
その次は、JBLのバックロードホーン・エンクロージュア4530に、
ヴァイタボックスのユニットとホーンをおさめた構成である。
さらにウーファーを二基おさめられる4520のシステムも紹介されていた。
この時期のヴァイタボックスからは、ヴァイタボックスのドライバーをJBLのホーンに、
JBLのドライバーをヴァイタボックスのホーンに取り付けるためのスロートも出ていた。
ヴァイタヴォックスがJBLのユニットを自社のユニットに置き換えることを、
なかば推奨していたのか。そう受け取ることもできる。
ならばパラゴンのユニットをヴァイタヴォックスに置き換えるのもあり、
この時から、ずーっと頭に片隅に居つづけている妄想である。
LE15AをAK157に、375をS2にする。
トゥイーターの075をどうするかは難しいところだが、
まずはAK157とS2の2ウェイでも、なんとかなりそうな気もする。
パラゴンの中古を手に入れて、ユニットをヴァイタヴォックスに置き換える。
すんなりいきそうに思えるが、
パラゴンの中域(375+H5038P)の取り付けを図面で確認すると、
375の後にはあまりスペースの余裕がない。
375とS2の奥行きは13.6cmと13.7cmでほぼ同じ。
ただS2とH5038Pの組合せにはスロートアダプター分だけ奥行きが伸びる。
わずかとはいえ収納できない可能性がある。
それでもヴァイタヴォックスのユニットがおさまったパラゴンの音は、
私にとっては150-4C搭載のパラゴンの音よりも聴いてみたい。