オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(JBL S106 Aquarius 2・その4)
SLOT-LOADED DESIGNとはどういうものかは、
言葉で説明するよりも、”ED MAY SLOT-LOADED DESIGN”で検索すれば、
それも画像検索すれば、トップにわかりやすい図が表示される。
その図を見ても、無指向性スピーカーと同じに捉える人がいるかもしれない。
コーン型スピーカーの前面にディフューザーを置くタイプの無指向性スピーカーの構造図は、
SLOT-LOADED DESIGNの構造図と似ている。
たいていの無指向性スピーカーのディフューザーは円錐状をしている。
コーン型スピーカーのコーン(cone)は円錐なのだから、
ディフューザーとしては機能するが、SLOT-LOADED用にはそれでは不十分といえる。
コーン型スピーカーの振動板はたしかに円錐状ではあっても、センターキャップがある。
ドーム状で盛り上っている。
そのため円錐状のディフューザーをそのままSLOT-LOADED用にもってきても、
センターキャップのところで、SLOT-LOADEDとはならない。
つまりSLOT-LOADED用に必要な形状は振動板と同形状のものでなければならない。
正確にいえば凹凸の関係にある。
“ED MAY SLOT-LOADED DESIGN”で検索して表示される図を見ればわかるように、
コーン型スピーカーの前面にあるLOADING PLUGは、単なる円錐状ではなく、
頂点のところが丸く削りとられている。
ドーム状のセンターキャップをもつコーン型スピーカーの振動板と、
ぴったり凹凸の関係になるように、である。
スピーカーユニットはバッフル板に取り付けられている。
SLOT-LOADEDでは、バッフル板にも平行する板がもうけられていて、
LOADING PLUGは、この板に取り付けられている。
わかりやすく説明すれば、
スピーカーユニットがコーン型ではなく平面型であれば、
LOADING PLUGは不要になる。
ユニットが取り付けられているバッフルと平行する板があればいい。
SLOT-LOADEDとは、約1インチ幅のスロットを、
スピーカーユニットの前、フロントバッフルの前に形成する方式であり、
大事なのはスロット幅は、どの個所であっても同じでなければならない。
そのためにSLOT-LOADED用のLOADING PLUGは、単純な円錐状ではないわけだ。