Date: 6月 27th, 2017
Cate: 新製品
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新製品(TANNOY Legacy Series・その13)

タンノイだけに限らない。
海外の著名なブランドのエンクロージュアだけを国産にして、
できるだけ安く仕上げよう、という考えた人は昔はけっこういた。

ユニットが単体で販売されていたし、
エンクロージュア専門メーカーもいくつもあった。
関税も高かったころの話だ。

そのころからエンクロージュアはオリジナルに限る、といわれてきた。
「五味オーディオ教室」にもそう書いてあったし、
瀬川先生もそういわれていた。

タンノイのオートグラフは途中から輸入元ティアック製造のエンクロージュアに切り替った。
いまも名器として扱われているのは、イギリスで製造したエンクロージュア、
ようするにオリジナル・エンクロージュアのオートグラフである。

JBLもアルテックもヴァイタヴォックスなどもそうである。
オリジナル・エンクロージュアに限る、といえる。

それでもオリジナル・エンクロージュアだけが最善のモノと考えているわけではない。
タンノイのユニットとネットワークをそのまま使用し、
エンクロージュアを独自の設計としたロックウッド、
12インチ口径のデュアルコンセントリックを、
フロントショートホーン付きコーナー型エンクロージュアにおさめたステレオサウンド企画のコーネッタ、
録音の現場で評価の高いMANLEYのML10など、
成功例はたしかにある。

アルテックでも、UREIという例があるし、
JBLのユニットはウェストレークがそうである。

そのブランドのエンクロージュアをそのままコピーするのではなく、
独自のエンクロージュアを手がけることで成功する。
ならば、そういうブランドが日本から出てきても不思議ではない。

サワダオーディオの耽能居は聴けなかった。
成功例なのかはどうかはなんともいえないが、
ステレオサウンドの広告を見ては、いちど聴いてみたい、と思っていた。

そのサワダオーディ耽能居 S385Aの外形寸法はW70.0×H110.0×D50.0cm、
エンクロージュアの形状は立方体ではなく、
フロントバッフルの両サイドを乞うほうにかけて斜めに切り落としたかっこうで、
真上からみれば、台形の下に長方形を置いたかたちになっている。

単に四角い箱をつくるよりも、手のかかる形状になっていた。

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