Date: 12月 21st, 2016
Cate: アナログディスク再生
Tags:

自走式プレーヤーの領域(その5)

1980年代なかば、アメリカからSOUTHER(サウザー)というブランドの、
カートリッジの送りにモーターを使っていた、それまでのリニアトラッキングアームとは違う、
モーターに頼らないタイプのリニアトラッキングアームSLA3が登場した。

日本での当時の輸入元はサエク・コマース。
価格は220,000円していた。

SMEのトーンアームと比較すると、完成度という点では劣る、といえた。
でもモーターを使わないリニアトラッキングアームは、新しく見えた。

サウザーの評価はアメリカの一部では高かったようだ。
その後、エミネントテクノロジー、エアータンジェント、
バーサダイナミックスといったブランドが、
リニアトラッキングアームをひっさげて登場してきた。

サウザーのSLA3はモーターを使わないだけではなく、
アームパイプが存在していないことも目を引く。
パイプがなければ、パイプに起因する問題は起こらないわけで、
このメリットはかなり大きい、といえる。

パイプをなくしたリニアトラッキングアームはSLA3が最初ではなく、
ルボックスのB790もパイプをもたない機構のはずだ。

私がいま思い描いている自走式プレーヤーは、サウザーのSLA3に近いといえば近い。
SLA3は通常のプレーヤー、つまりターンテーブルが回転するプレーヤーに取りつけて使う。

ここで発想を逆転させて、ターンテーブルをストップさせて、
なんらかの方法で SLA3を回転させたら……。
これが出発点になっている。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]