続・再生音とは……(その12に対して……)
三年半前に(その12)を書いた。
次のようなことを書いている。
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ロボット(robot)は、カレル・チャペックの戯曲「R.U.R.」において、
初めて提示され、このロボットの着想にはゴーレム伝説が影響していると、チャペックが述べている。
ゴーレムは泥人形であり、機械仕掛けのロボットではない。
その意味では、ゴーレムは、アトムやその他のロボットよりも、
イメージとしてはピノキオに近い、といえるだろう。
ピノキオは、意志をもって話をすることができる木をゼペットじいさんが人形に仕上げたものだ。
ピノキオにも、手足を動かしたりする機構は、ゴーレム同様ない。
意志をもった木であっても、ピノキオに人間の脳に相当するものがあるわけではない。
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ゴーレムとピノキオは近い存在といえると今も思っているが、
同時にゴーレムは、やはり現在のロボットを示唆していた、とも思うようになった。
実際のロボットを形作っている素材のほとんどは、土の中、土の下にあるものだ。
半導体の材料となるものがどこにあるのか。
配線の素材はどこに存在しているのか。
ロボットの動力の源となるのは何なのか、それはどうやってつくられるのか。
ロボットの動きをスムーズにするためのオイルにしても、そうだ。
こんなことを考えていくと、ほとんどすべてが土と関係してのモノであることに気づく。
その意味でゴーレムが泥人形(土)なのは先見性があった、というべきなのか。
土、鉱物、ロボットと考えていくと、
ジェームズ・ラブロックにより仮設が提唱されたガイア理論と結びついていく。
最先端のロボットは、つまりは土から生れる。
土とは地球と捉えれば、ガイアがGaiaなのは、単なる偶然なのだろうか、と思うのだ。
Gaiaの真ん中にはaiがいる。AIだ。
artificial intelligence(人工知能)のAIが、Gaiaの真ん中なのだ。
こじつけと思われようが、こう考えていくと、
やはりAIは現実となる日が来るのだろう。