オーディオ「原器」考(続々・マイクロフォンこそが……)
アメリカの三大スピーカーメーカーとして、
1970年代まではJBL、アルテック、エレクトロボイスを挙げることができた。
アルテックとエレクトロボイスはスピーカーとともにマイクロフォンも手がけていた、
JBLは違っていたことは、前回書いた。
JBL、アルテック、エレクトロボイスの音はそれぞれ個性があり違う。
それでもマイクロフォンを手がけてきたアルテックとエレクトロボイスは、
JBLとはあきらかに違う、といえる。
もちろんアルテックとエレクトロボイスの音は違う。
それでもJBLの音と比較した場合、
アルテックとエレクトロボイスの音には共通するところがあるともいえる。
その理由はいくつかあるのだろうが、意外にもマイクロフォンを手がけてきたメーカーと、
そうでないメーカーの違いが、音として顕れているのかもしれない。
偶然の一致なのだろうが、そうだろうか、とも思えてしまう。
いまスピーカーとマイクロフォン、
どちらも手がけているメーカーはいくつあるのか──、とすぐには思い浮ばないが、
これがヘッドフォンとマイクロフォンということになると、海外にはいまもいくつかある。
AKG、ベイヤー、ゼンハイザー、シュアー、などがある。
ヘッドフォンでも、マイクロフォンと手がけているメーカーとそうでないメーカー、
何か共通することがあるのだろうか。