Date: 11月 5th, 2016
Cate: 新製品
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新製品(Nutube・その12)

1993年のステレオサウンド別冊「JBLのすべて」で、
井上先生がウォームアップについて書かれているところがある。
     *
 高級アンプにとり、ウォームアップによる音質、音色などの変化は、現状では必要悪として歴然と存在する事実で、これを避けて通ることは不可能なことと考えたい。
 このウォームアップ帰還の変化を、どのようにし、どのように抑えるかは、まったく無関心のメーカーもあり、今後の問題といわざるをえないが、アンプを選択する使用者側でも、どの状態で今アンプが鳴っているかについて無関心であることは、寒心にたえないことである。
     *
1993年は、アンプのウォームアップによる音の変化が問題になってから20年近く経っている。
それでも無関心なメーカー、ユーザーがいる、ということになる。

井上先生はウォームアップによる音の変化について、必ずといっていいほど書かれていた。
いまはどうだろうか。

ステレオサウンドの試聴では、ウォームアップは行っている、とある。
やっている、と思う。
だが、瀬川先生、井上先生のように、この問題に対してつねに意識的である人が、
試聴しているのだろうか、と思うこともある。

ウォームアップの問題が形式化していないといえるだろうか。
同時にクールダウンについては、どうだろうか。

これらの問題に無関心な人はずっと無関心のようである。
私はNutubeに関して、ウォームアップの点だけでなく、
Nutubeは長時間の使用において、音が弛れてくることはないのかも気になる。

アンプの自作記事には、残念ながらこの観点が欠けている。

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