Date: 11月 6th, 2016
Cate: ステレオサウンド
Tags:

ステレオサウンドについて(その87)

ステレオサウンド 56号の特集は組合せ。
タイトルは「スピーカーを中心とした最新コンポーネントによる組合せベスト17」。

この特集をみて、毎年暮に発売される「コンポーネントステレオの世界」はないんだな、
と思ったし、そうだった。
「コンポーネントステレオの世界 ’81」は出なかった。

一冊すべて組合せの別冊からすると、
56号の特集のボリュウムは少ない。
実際に56号の特集自体のボリュウムは、そう多くはない。

組合せをつくっているのは、
岡俊雄、井上卓也、山中敬三の三氏。

そんななかでも、「コンポーネントステレオの世界」とは違う側面を見せよう、としているのか、
岡先生と井上先生が担当されているスピーカーは、すべて国産で、
山中先生はすべて海外製品となっている。

それに井上先生の組合せでは、アクセサリー類も組合せの中に含まれるようになっている。
どんな組合せであっても、接続ケーブルは必要になるわけで、
でもこれまでのステレオサウンドの組合せのトータル価格には、
このケーブルの価格は膨れまることはなかった。

それが56号の井上先生の組合せだけは、
スタビライザーやシェルリード線、ヘッドシェル、接続ケーブルなどについても、
言及されるとともに、コンポーネントのひとつとして組合せリストに載るようになっている。

記事中でも、アクセサリーを含めた音の変化だけでなく、使いこなしについても触れられている。
明らかな変化である。

なぜ、この時期からなのか──、
そのことについて考えてみるのは、ステレオサウンドを捉える上でおもしろい。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]