ボンジョルノのこと、ジャーマン・フィジックスのこと(続々続・余談)
日本ではボンジョルノのアンプは、音は抜群にいいけど、それと同程度に不安定という評価が、一時期できあがった。
復活作となったAmpzilla2000以降は安定しているようで、以前のような噂は耳に入ってこない。
単に私のところに届いてこないだけ、の可能性もあるけれど、大きな問題はないようだ。
だが、ほんとうに以前のボンジョルノのアンプは、不安定だったのか。
不安定だったとして、その原因はどこにあったのか。
少なくとも、日本ではボンジョルノの設計そのものに問題があった、といわれていた。
だが、ほんとうだろうか。
GAS以前に、ボンジョルノが、SAEやダイナコ、マランツのアンプ開発に携わっていたことは書いた。
これらのアンプの不安定で、どうしようもない、という話はきいたことがない。
それにSAEのMark2500とAmpZillaの回路は似ている。
もっともアンプの安定度は回路構成だけで決定されるものではない。
使用部品のクォリティや部品配置、プリント基板・配線の引回し方、それに熱・振動の問題などを、
どう処理するかによっても大きく変ってくる。
ならばボンジョルノは回路設計屋であって、アンプの実装技術には未熟なところがあったのか、というと、
少なくともいくつかボンジョルノが携わったアンプをみてみると、どうもみても、そうは思えない。
時代ごとにみていくと、いかに才能豊かなアンプのエンジニアであることがわかってくる。
それにGAS時代のAmpzillaは、本国アメリカではキット版も売られていた。