Date: 8月 20th, 2016
Cate: 組合せ
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スピーカーシステムという組合せ(その3)

スピーカーと書いても問題なく伝わるけれど、
スピーカーは垂直的組合せと捉えているから、
このブログでは極力スピーカーシステムと書くようにしている。

スピーカーシステムは、確かに垂直的組合せによるモノだが、
水平的組合せが、その中に含まれている。
コンプレッションドライバーとホーンの組合せ、
コーン型ウーファーとエンクロージュアの組合せは、
垂直的ではなく、水平的組合せといったほうがいい。

そしてここにネットワークが加わるから、
スピーカーシステムという組合せが、ますますおもしろくなる。

コンポーネントとしての水平的組合せでは、
アナログプレーヤーの領域、CDプレーヤーの領域、
コントロールアンプの領域、パワーアンプの領域は決っている。
コントロールアンプがパワーアンプの領域の一部を担うことはない。

スピーカーシステムにおいては、ウーファーとトゥイーターの2ウェイであっても、
それぞれの領域をどうするのかは、ユーザー(この場合はビルダーか)に委ねられている。
クロスオーバー周波数をどのあたりに設定するのか。
減衰特性はどうするのか。
ウーファーの領域、トゥイーターの領域の設定は、
ユニットを破損させない範囲では自由に設定できる。

クロスオーバー周波数が800Hzというと、
ウーファーのカットオフ周波数、トゥイーターのカットオフ周波数も800Hzであると思われがちだが、
それぞれのユニットのカットオフ周波数とクロスオーバー周波数は、一致していないこともある。

マルチアンプを長年やっている人に訊いてみればいい。
エレクトリックデヴァイダーの中には、クロスオーバー周波数ではなく、
それぞれのユニットのカットオフ周波数を個別に設定できる製品がある。
古くはマランツの管球式のModel 3がそうである。

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