ステレオサウンドについて(その4)
ステレオサウンド巻末にあるバックナンバー紹介のページ。
41号のこのページには33号から40号までと、岡先生の「レコードと音楽とオーディオと」が、
42号には33号から41号までが紹介されていた。
けれど41号、42号とも35号は載っていない。
35号は売り切れとある。
そうなると35号が気になる。
バックナンバー紹介のページを見ると38号が興味深く感じられた。
その38号よりも35号は面白いのか。
いったい特集は、どういう企画だったのか。
想像しても、何の手がかりもなかった。
35号の特集がわかったのは43号が出てからだった。
43号の特集はベストバイである。
43号がベストバイであることは42号のアンケートはがきが、ベストバイの投票用紙であったし、
はがきのところに、43号の特集はベストバイだと書いてあったからだ。
アンケートはがきにはベストバイと考える機種を、各ジャンルごとに一機種ずつ記入していく。
ステレオサウンドを一年くらい読んでいればすぐに記入できただろうが、
まだ41号と42号、それに別冊の三冊しか読んでいない。
市場に出廻っている製品も知っているモノのほうが少ない。
それでもベストバイ(Best Buy)の意味を調べて、
中学生が考えるベストバイ機種と記入していった。
4月10日が締め切りだった。
だったらもう少し早く発売してほしい、と思いながら、
あれこれ悩みながらの記入だった。
参考にしたのは41号ではなく、もっぱら「コンポーネントステレオの世界 ’77」だった。
ベストバイ。
これだけでは43号のどういう内容なのか、
それ以上のことはわからなかったし、想像もそんなにはできなかった。
何度も書店に通い、ようやく発売になったステレオサウンド 43号。
これがベストバイなのか、と思ったことをいまでも憶えている。
あのころのベストバイは面白かった。
夢中になって読んでいた。