Date: 11月 5th, 2015
Cate: 使いこなし
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喫茶茶会記のスピーカーのこと(その1)

四年前に「使いこなしのこと(誰かのシステムを調整するということ)」を書いている。
基本的にはいまもそうである。

なのに昨夜は、それをやってしまった。
四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスピーカーシステムは、
昔渋谷にあったジャズ喫茶・音楽館(その後、店主がかわり@grooveになっている)のスピーカーそのものである。

ウーファーはアルテックの416-8C、中域はアルテックの807-8Aと811Bホーンの組合せ、
ジャズ喫茶のイメージだと、これらのユニットによる2ウェイ・システムということになりそうだが、
高域にグッドマンのドーム型トゥイーターDLM2(片チャンネルあたり二本使用)が足されていた。

ネットワークは800Hzのクロスオーバーで、
DLM2はローカットフィルター内蔵なので807-8Aと並列接続されている。
DLM2は5kHz以上を受け持つ。
おそらくコンデンサーだけの-6dB/oct.のローカットフィルターと思われる。
エンクロージュアは横置き型で、ウーファーの前面にはショートホーンがついていた。

音楽館のときに一度だけ行っている。

そのスピーカーが、いま喫茶茶会記にある。
ただエンクロージュアはかなり古いために傷んでいた。
そのこともあってスピーカーの入れ替えも考えたようだ。

でも、最終的には音楽館のそのスピーカーを受け継いで使いたい、ということで、
エンクロージュアだけを変更することになった。

エンクロージュアをどうするかにあたっては、私の意見が通ったこともあり、
調整をすることにした。

エンクロージュアがかわり、ユニット構成も少しだけ変っている。
DLM2が二発から一発になっている。
そのためトゥイーターのみインピーダンスが16Ωとなっている。

昨夜の調整は、システム全体の調整ではなく、
あくまでもこのスピーカーの調整である。

喫茶茶会記のスピーカーは、だから自作スピーカーということになる。
ウーファーのエンクロージュアの上にホーンとドライバーがのる。
その横にトゥイーターが金属製の脚がつけられて置かれていた。

このふたつのユニットの配置をどうするかを、昨夜はやっていた。

エンクロージュアの上にホーンとドライバーを置く。
そしてその位置をあれこれ変えて音を聴く、
そして置き位置を変えてまた聴く。
ときにはユニットの極性を反転させてみたりしながら、最良と思えるポイントを探っていく。

これは、自作スピーカー、それもホーン型の中高域を使っている人ならば、
誰もがやっていることである。
これをおろそかにするような人は、ホーン型の自作スピーカーには向かない。

昨夜やっていたのは、まさにこれである。
エンクロージュアの位置はまったく動かしていない。
CDプレーヤー、アンプ、ケーブルなどもいじっていない。
上の帯域を受け持つふたつのユニットの調整をやっていた。
レベルコントロールもそのままである。

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