オーディオにおけるジャーナリズム(小さい世界だからこそ・その3)
KK塾での濱口秀司氏の話を聞いていると、
世界は広い、という当り前のことを実感するし、
オーディオの世界は、目の前におかれたコップ一杯の水くらいであることも実感していた。
だから会場となったDNPホールに、オーディオ関係者がまったくいなくても不思議でもない。
もう七年以上の前のことだ。
川崎先生の講演をききたい、という人がいた(ひとりではない)。
オーディオの仕事をしている人だ。
二度ほど東京で川崎先生の講演があることを伝えた。
けれど来なかった。
人それぞれいろんな事情があるから……、ということはわからないわけではないが、
その程度なのか、と思い、それ以降伝えることはやらなくなった。
直接オーディオに関係する話が出てこないのならば、
オーディオ関係者として行く必要はないと考えているのかどうかは私にはなんともいえない。
それでも、なぜ来ないのか、とは川崎先生の講演の度に思うことだ。
二年前の三月、川崎先生の最終講義をききにいったことを書いている。
大阪大学に行われたにもかかわらず、オーディオ関係者がふたり来られていた。
今回のKK塾でも、このオーディオ関係者のふたりは来られていた。
(もしかすると他にも来られていたオーディオ関係者がおられたかもしれないが)
世界の広さからすれば、オーディオの世界はコップ一杯の水くらいなのだから、
KK塾にオーディオ関係者がまったくゼロであっても、対比からすればそうかもしれない。
でも来る人は来る。
来ない人は来ない。
そのことも実感していた。