音を書くということ
オーディオ評論の難しさのひとつに、
音を言葉で表現することがある。
音を言葉で完全に表現することが仮にできたとしても、
それでオーディオ評論として成立するわけではないのだが、
それでも音を、文字でどう表現するのかのは、大きな課題である。
音を言葉で表現できるのか、できるとしてもどこまで可能なのか。
結論を書けば、音そのものを言葉にすることは不可能だと、私は思っている。
それでは、音を言葉にするということは、いったいどういうことなのか。
昨夜、ふと思いついたことがある。
思いついただけで、だから書いている。
音を書くということは、
音のしずくを言葉のしずくで表現する、ということだと思った。
音のしずく、言葉のしずくは沈く(水に映って見える)へとつながっているのではないだろうか。