サイズ考(その19)
ジェフ・ロゥランドDGのModel10、12のカタログには、
8Ω負荷時38Wの連続出力を持つパワーデバイスを、Model10は12個、
Model12は12個だが、こちらはモノーラル仕様なのでステレオだと24個使っている、とある。
このパワーデバイスは、ようするにパワーICで、47研究所のGainCardに使われているものより、
ひとまわりサイズが大きく、出力も大きいLM3886というパワーICである。
Model10は、LM3886を12個使っているわけだから、片チャンネル当り6個使用。
内部を見るとわかるが、LM3886のNFBループ用の抵抗には、
コンピューターや最近のデジタルオーディオ機器に使われるようになったチップ抵抗を、
プリント基板に取り付けられているものの、サイズの小ささを活かして、
LM3886のリード線ぎりぎりまで近づけて、やはりNFBループをかなり小さくするよう配慮されている。
つまりGainCardと同じ思想でつくられたアンプを、
Model10は、片チャンネル当り6個並列に接続しているといえる。
アンプ全体としてみると、GainCardよりもかなり大型のジェフ・ロゥランドDGのアンプだが、
中身に関しては、特徴的なところはそっくりである。