オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(その10・しつこく余談)
PD121と3009 SeriesII Improvedの組合せ。
その見事さは認めても使えるカートリッジの範囲が狭いのが……、と多くの人が思うことだろう。
私もそう思う。
そう思いながらも、PD121と3009 SeriesII Improvedの組合せを使うことは、
そういうことなのだ、と自分を納得させてしまうことになるだろう、自分で使うとなったら。
それでもオルトフォンのSPUだけは使いたい、という気持を完全に捨てきれるかというと、
ちょっと無理である。
とはいえ3009 SeriesII ImprovedにSPUはまず無理である。
ならば、いっそのことトーンアーム自体を交換するということにしたらいののではないか。
幸いなことにPD121のトーンアームベースはバヨネット方式だから簡単に交換が可能である。
カートリッジを交換してゼロバランスを取り直して、針圧、インサイドフォースキャンセラー、
それからラテラルバランス、高さ調整などをする手間を考えれば、
PD121におけるトーンアーム交換の方が楽なのではないか。
PD121が現役だったころには、オルトフォンのRS212があった。
このトーンアームとSPUの組合せ。
これをトーンアームベースごと交換する。
SPU専用ということであればRMG212なのだが、
RMG212はアームレストをどうするかがやっかいだ。
なんでも使えそうな、いいかえれば中途半端なトーンアームを選ぶよりは、
そういうつき合い方もあっていいと思う。