終のスピーカー(JBL 2397+2441・その4)
岩崎先生はHarknessの上に2397ホーンを置かれていた。
ドライバーは2440か375。
この、ドライバーとホーンの組合せを設置してみるとわかるのだが、
2440(375)とホーンとの重量バランスが極端に悪い。
2397の下に、なにかスペーサーをいれなければホーンが前下りになる。
かといって適当なスペーサーをいれてホーンが水平になるようにすると、
2397とHarknessの天板とのスキマが広くなりすぎて、
見た目の印象が、やや不安定にも感じてしまう。
ステレオサウンド 38号の写真を見ているだけでは、
このスキマがそれほどないように感じる。
けれど写真が小さすぎて詳細がわからなかった。
岩崎先生はスペーサーをどうされていたのだろうか。
「コンポーネントステレオの世界 ’76」をぴっぱり出してきて、ナゾがとけた。
101ページに、その写真がある。
2397の下にスペーサーしらきものは見当たらない。
それに2397と天板との間隔も、わずかに狭いように感じる。
おそらく岩崎先生はドライバーを天板の上には設置されていなかったのではないか。
Harknessの後側にドライバーははみ出た恰好になっているはずだ。
つまりホーンとドライバーを支えているのは、
スロートアダプターとホーンの根元の接合部だけとなる。
他の人にとってはどうでもいいことだろうが、私にとっては小さな発見である。