賞からの離脱(その50)
ステレオサウンド 49号からはじまったState of the Art賞は、
Components of the yearとなり、
いまはStereo Sound Grand Prix(ステレオサウンド・グランプリ)となっている。
この賞の名称の変化と、
昨日から書き始めた「ミソモクソモイッショにしたのは誰なのか、何なのか」でとりあげていく、
オーディオ評論家の敬称として「先生」とつけることは、
別のことではなく、根っこは同じことだと私は見ている。
ここにステレオサウンド編集部の狡さが、はっきりとある。
狡さ、と書いた。
実は他の表現もいくつか思いついていた。
それらをすべて書くのは気が引けたから、ひとつだけ「狡さ」を選んだ。
この狡さに、ステレオサウンド編集部は気がついているのだろうか。
意識して、賞の名称を変え、オーディオ評論家を先生とつけて呼んでいるのであれば、
ステレオサウンドはいつかは変っていけるかもしれないと、淡い期待ももてないわけではない。
けれど「狡さ」を無意識のうちにやっているのであれば、
ステレオサウンドは終ってしまった、といわざるをえなくなる。
この「狡さ」については、
「ミソモクソモイッショにしたのは誰なのか、何なのか」の中で書いていく。