Date: 5月 7th, 2015
Cate: モニタースピーカー
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モニタースピーカー論(その4)

もちろんモニタースピーカーでも録音された音を聴く。
その意味では家庭用スピーカーと同じではないか、と思われるかもしれないが、
ここにも違いがある。

マスターテープの音とLPなりCDになった音との違いもあるが、
それ以上に違いがあるのは、
家庭で聴くのは、いわばまとめられた音楽である、ということである。

そのまとめ方のうまいへた(つまり録音の良し悪しに関係してくる)はあるけれど、
2チャンネル・ステレオで再生するための音源として仕上げられている(まとめられている)。

そのまとめられているものを制作するのがスタジオであり、
そこで使われるのがモニタースピーカーである。

完全なワンポイントマイクロフォンによる録音ならば、
このことはいえないけれど、マルチマイクロフォン、さらにマルチトラックでの録音となると、
いわばバラバラに収録したものを編集・構成して、ひとつの音楽をまとめる。

つまりモニタースピーカーに要求される性能とは、
その作業のために必要な十分な性能ということになる。

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