オーディオ「原器」考(マイクロフォンこそが……)
1977年のソニーの広告に、原器の文字がある。
マイクロフォンの広告だった。ステレオサウンド 45号に載っている。
こうあった。
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「オーディオの原器。」
考えてみてください。
レコード、テープ、放送……どのオーディオをとってみても、
オーディオの出発点にマイクロホンが存在することを。
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たしかにそのとおりである。
ソニーはコンシューマー用マイクロフォンだけではなく、プロフェッショナル用マイクロフォンも手がけていた。
広告には、C38Bの写真が大きく使われている。
こういう広告はコンシューマー用オーディオ機器だけでなく、
プロフェッショナル用も手がけていて、
それもマイクロフォンから録音器、プレーヤー、アンプ、スピーカーにいたるまで、
オーディオ機器のすべてを手がけているメーカーだからこそ、自信をもっていえることだと感じられる。
広告には、こうも書いてある。
《マイクロホンの進歩なしにはオーディオ機器全体の進歩は望めないとまでいえる。》と。