ミッドバスとしてのD130(その9)
このテーマで書いていると、あれこれ思い出したり想像したりしている。
上杉先生のステレオサウンド 38号でのシステムのこともそうだし、
こんなことも想像している。
岩崎先生と井上先生が対談形式で、D130の組合せをそれぞれつくるとしたら、
どんな記事になるだろうか、である。
井上先生はD130は、マルチウェイシステムのミッドバス帯域(100〜500Hz近辺)用として使うのにも最適だ、
と書かれているから、ここでのテーマ通りの組合せをつくられると仮定する。
岩崎先生はどうだろうか。
平面バッフルに取り付けられる気がする。
予算やスペースの制約がなければ、1m×1m程度の大きさではなく、
2m×2mの平面バッフルにD130をつけ鳴らされるのではないだろうか。
井上先生はマルチウェイで、岩崎先生はフルレンジとしてD130の組合せをつくられる。
そんなことを想像している。
井上先生はウーファーにはどのユニットを使われるのか、
エンクロージュアはどうされるのか、上の帯域はどうされるのか。
アンプはマルチアンプなのか。
岩崎先生は、そのへんどうされるのか。
100dBをこえる能率をもつD130だが、パワーアンプは大出力のモノにされるような気もする。
それこそステレオサウンド別冊HIGH-TECHNIC SERIES 4でのD130の試聴の際に、
音量をあげていったらコーヒーカップのスプーンがカチャカチャ音を立て始め、
それでも音量をあげていったら……、という瀬川先生の発言を思い出す。
瀬川先生はここで怖くなり音慮を下げられている。
岩崎先生ならば──、
その結果どういう記事ができあがるのか。
そんなことを想像するのは楽しい。