Date: 2月 18th, 2015
Cate: オーディオ入門
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オーディオ入門・考(その7)

つくづく、いいときにオーディオに関心をもったと実感している。
「五味オーディオ教室」のすぐあとに、ステレオサウンドと出逢った。
そこで黒田先生の文章と出逢えた。

別項「戻っていく感覚」で書いている黒田先生の文章だ。
岡先生が以前指摘されているように、黒田先生の文章には、
自問自答の意識が貫かれている。
だから読み手も自問自答を強いられる。

「風見鶏の示す道を」を読み、
ステレオサウンドに連載されている「ぼくは聴餓鬼道に落ちたい」「さらに聴きとるものとの対話を」を読めば、
何もわからずにオーディオに関心をもった中学生であっても、自問自答をしていっていた。

五味先生の文章もそうだった、黒田先生の文章もそうだ。
ふたりの文章から音楽の聴き方を学んだ、というより、
音楽に対する姿勢を学んだ、といえる。

だからこそ入門書は、自問自答を強いるものであってほしい。
残念なことに、書店に並んでいる「入門」とタイトルのつく本はそうではない。

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