電子制御という夢(その18)
カートリッジ、トーンシーム関連のアクセサリーのいくつかは自分で試したことがある。
試していないアクセサリーもけっこうある。
いま思うと、使ってみたかったアクセサリーがいくつかある。
アナログディスク再生について考えていると、
昔は気がつかなかったことが気になってくることがある。
そうなると、そういえば……、とアナログディスク全盛時代に登場したアクセサリーのことをふと思い出す。
そうやって思い出したのが、電子制御トーンアームであった。
いまの時代、街に出ると、多くの人がiPhoneに代表されるスマートフォンを持っているのがわかる。
東京にいると街を歩いていても、電車に乗っていても、駅のホームで電車待ちをしているときも、
スマートフォンが目に入らない時間はない、といっていいくらいあふれている。
私もiPhoneを使っている。
このiPhoneの内部にはさまざまな電子部品が使われていて、その中にはセンサーも含まれている。
そのセンサーの種類も、iPhoneが新しくなれば増えていっている。
電子制御トーンアームが登場した1980年ごろの常識からすると、
iPhoneのサイズに、これらのセンサーが収まっているとは考えられないのだが、
それだけセンサーは小型化されている。おそらく精度も高くなっているはずだ。
ならば、これらのセンサーを使えば、
30数年前には考えられなかったレベルでの電子制御が可能になるはすである。
CPUにしても、処理能力は格段に増し、小型化されている。
30数年前にiPhoneと同程度の性能と機能をもつモノを、金に糸目をつけずに実現しようとしたら、
いったいどれだけの大きさになるのだろうか。畳一枚に収まるのだろうか。もっと大きくなるのかもしれない。
それがいまは手のひらにおさまっている。
だから、いま電子制御の夢をみたい。