Date: 6月 21st, 2014
Cate: 日本のオーディオ
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日本のオーディオ、これから(その9)

その4)に自転車のカーボンフレームのコピーについて書いた。
アメリカ、ヨーロッパの有名ブランドのフレームも、
本国で作られるモデルもあるが、中国、台湾で作られるモデルもある。

けれどこれらのカーボンフレームに使われるカーボン繊維の多くは日本製である。

カーボンフレームやカーボンホイールをバラしていって、見事なコピーを作れても、
カーボン繊維そのものを作れる(コピーできる)わけではない。

いつの日かカーボン繊維も中国製、台湾製になるだろうが、
その時は日本のカーボン繊維は、いまよりも優れているのではないだろうか。

先のことはわからないから、
日本のカーボン繊維よりも中国、台湾のカーボン繊維が優れる時代も来るかもしれない……。

それでもいわゆる素材の、日本の強みというのは確かにある。
ふり返ってみれば、日本のオーディオは、新素材の積極的な導入でもあった。

ドーム型振動板にベリリウムを取り入れたのも早かった、
カートリッジのカンチレバーにもベリリウムは1970年代に取り入れられていた。

ベリリウムだけでなくボロン、チタン、マグネシウムも登場したし、セラミック、カーボン、人工ダイアモンドなど、
他にもいくつもあって、すべてを書き連ねないが、
実にさまざまな素材がオーディオ機器に取り入れられていった。

このことは日本のオーディオが海外のオーディオに先駆けて、ということとともに、
日本のほかの業種よりも、日本のオーディオは新素材の導入に積極的であったのではないか。

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