アキュフェーズ A20Vのこと(A級アンプのこと・その4)
パイオニアのExclusive M4と同時代のスタックスのA級アンプは、三機種、どれも聴く機会はなかった。
1980年代にスタックスが出してきたタワー型のDA100Mは、
ステレオサウンドの試聴室で、まだ試作機の段階のモノから製品化されてからも、
何度か聴いている。
けれど、このアンプの音が、それ以前の三機種の音を受け継いでいるのかは、なんとも言えない。
まず私が聴いていないこともあるが、DA100Mはスタックスの創始者によるモデルではなく、
二代目の方によるモデルという印象が、当時からかなり強く感じていた。
DA80、DA300の音は、当時の試聴記を読んで想像するしかない。
A級アンプという括りでアンプの音が決まるわけではないことは承知の上で、
いま読み返してみると、私としてはけっこう面白く感じている。
パワーアンプとしては、パイオニアとスタックスだけどいえる状況だったが、
プリメインアンプではヤマハがA級動作への切り替え機能を搭載していた。
私は聴く機会がなかったが、どのくらいの人がスタックスの音を聴いているのだろうか。
少なかったのだとしたら、
日本において、A級アンプの音のイメージを作ったのは、
やはりExclusive M4だろうし、
そこにヤマハのプリメインアンプも加わっていた。