アキュフェーズ A20Vのこと(A級アンプのこと・その3)
パイオニアのExclusive M4は何度か聴いているし、
その改良モデルのExclusive M4aも聴く機会は多かった。
いまもし、新品に近いコンディションのM4とM4aがあれば、
私が欲しいのはM4である。
アンプ単体としては、M4aが完成度は高くなっているという評価を受けるだろうが、
瀬川先生が書かれているM4ならではの特徴が、M4aでは薄れていると感じられるからだ。
あの頃、A級アンプの音の代名詞とも言えたM4は、機会があれば、ぜひ聴いてみたいのだが、
現実問題として、コンディションのいいM4は、かなり少ないだろう。
ソーシャルメディアを眺めていると、オーディオマニアが自分のシステムの写真を公開しているのが表示される。
それらの写真を眺めて思うのは、
プリメインアンプ、パワーアンプをなぜ押し込めるのか、だ。
ラックに収納ではなく、押し込める、としたのは、
アンプの上部に十分な空間がないからだ。
けっこうな発熱のアンプなのに、10cmも開いていなかったりする。
そんな状態で使っていたら、アンプ筐体内の温度はかなり上昇する。
発熱がそれほどないアンプであっても、こんな置き方をしていたら、熱がこもって熱くなる。
以前、マッキントッシュのパワーアンプのフロントパネルが熱くなる、という投稿を、
ソーシャルメディアで見かけた。
けっこう前のモデルで、以前ステレオサウンドでもリファレンス的に使っていたからはっきり言えるのだが、
このモデルのフロントパネルが熱くなるのは、置き方に問題があるからだ。
押し込めた置き方では、熱の逃げ場がほとんどない。少ない発熱であっても、長い時間鳴らしていれば、熱くなってしまう。
そういう使われ方の写真をいくつも見ていると、外観はどんなにキレイでも、
内部の劣化は、また別だということを思うし、
外観と内部の劣化は、必ずしもイコールではない。