Date: 7月 24th, 2010
Cate: High Fidelity, 五味康祐
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ハイ・フィデリティ再考(その8)

高城重躬氏がどういう経歴で、どういう人なのかは、
「五味オーディオ教室」にはそれ以上のことは何も書かれていない。

高城氏がどういう人なのかを知るようになったのは、もう少し経ってから。
ラジオ技術を読みはじめてから、である。
そのころラジオ技術で連載をもたれていたと記憶しているし、
共同通信社から「音の遍歴」という書籍も、しばらくして出た。

「音の遍歴」を読めば、五味先生と高城氏のスタンスの違いがはっきりとわかる。

五味先生は、宴会料理と家庭料理のたとえをされているが、
すこしニュアンスはちがうが、このふたりの聴いているものの違いも、
宴会料理と家庭料理の違いに通ずるものがある。

この違いを認識せずままに、ふたりの書かれたものを読んでいては、誤解だけが生まれてくるかもしれない。
一時期、五味先生は、高城氏のことを、いわば信奉されていたのが、のちに大きく変わっていく……。

五味先生は、毎年暮のNHK-FMで放送されていたバイロイト音楽祭を録音することを、年来の習慣とされてきた。
すこしでもよりよい音で収録するために、チューナーはマランツの10B、
アンテナは7素子の特製のものをモーターで回転させ、38cm2トラックのオープンリールデッキを用意されている。

「うまく録れたときの音質は、自賛するわけではないが、市販の4トラ・テープでは望めぬ迫力と、ダイナミックなスケール、奥行きをそなえ、バイロイト祝祭劇場にあたかも臨んだ思いがする。一度この味をしめたらやめられるものではなく、またこの愉悦は音キチにしかわかるまい。」
と夢中になられているのが伝わってくる。

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