Date: 5月 11th, 2014
Cate: 「ネットワーク」
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オーディオと「ネットワーク」(その18)

それから、別項「LINN EXAKTの登場の意味するところ」でも書くことになることがある。

以前、「中点(その12)」で、
レコードは、レコードの送り手側にとっては最終点であり、
レコードの受け手(聴き手)にとっては出発点になる、という黒田先生が、かなり以前に書かれたことを引用した。

オーディオと「ネットワーク」について考えていくとき、
この最終点が最終点でなくなりつつある。

このことはレコード(録音されたもの)に関してだけではない。
スピーカーシステムに関しても、
これまではメーカーがいわゆる「最終点」として出してきたモノを、
使い手は購入し、それを出発点としていたわけだ。

だがオーディオのシステムが、いま以上にインターネットとの結びつきを深め、
単にプログラムソースを配信するサイトとの接続にとどまらず、
オーディオメーカーとのサイトにも接続されるようになり、
さらにはソフトウェア専門のメーカーも登場し、そこへも接続する、ということになっていけば、
もうスピーカーシステムは、最終点とはいえなくなる。

つまりユーザーのリスニングルームに設置されてしまえば、
基本的にメーカーは何も手を出すことはできない。
その意味で最終点だったわけだが、
インターネットを通じて、そのリスニングルームで鳴っている情報をメーカーにフィードバックすることで、
メーカーはその部屋に応じたプログラム(調整方法)を送り返してくれ、
スピーカーシステム側で自動的に補整する、ということは、もう夢物語ではなくなっている。

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