the Review (in the past)を入力していて……(続×十二・作業しながら思っていること)
サンスイのアンプは、AU-D907 Limitedを使っていた。
写真で見た印象も、実際に使ってみての印象も、デザインに関しては変ることはなかった。
サンスイのアンプのデザインは、洗練されているとは感じない。
どこか野暮ったさが残っているような気がする。
AU607、707、907の一連のアンプのデザインも洗練されてはいない。
でも、愛着を感じるところがある。
その愛着は、いちばん安い607に強く感じる。
音だけでいえばAU-D907 Limitedはなかなかいい音のアンプだった。
でも、というか、だからこそ、というべきか、
音をこのレベルまでもってきたのに、アンプのデザインはそのままなのか、と感じていた。
しかもLimitedは、通常モデルのAU-D907と外観的にも違いをはっきりさせるためと、
音質追求の両面で、サイドにウッドパネルを採用し、天板の一部も木目仕上げとしている。
私にとって最初のウッドのサイドパネルのアンプだった。
高校生だった私は、サイドがウッドパネルになっているだけで、いいアンプを自分のモノとした気分になっていた。
サイドのウッドが高級機の証しのようにも思えていた。
だが実は、私はウッドのサイドパネルはあまり好きじゃない。
そのことに気づいたのはAU-D907 Limitedを使っていたときだった。