VUメーターのこと(その6)
メーターをつけたアンプは売れる、
付けないアンプの売行きはあまりよくない──、
そんなことをずっと昔に耳にしたことがあるし、
そのころのオーディオ雑誌に誰かが書かれていたのを読んだこともある。
ほんとうにそうだったのだろうか。
当時はまだ中学生、高校生だったら確かめる術はなかった。
けれどこのころはいくつかのメーカーからメーターを独立させたモノを出していた。
オーレックスのPM55(50000円)、ラックスの5E24(80000円)、ダイヤトーンのDA-M10(30000円)、
オンキョーのIntegra U30(68000円)、ティアックのAP500(70000円)、
テクニクスのSH9020M(50000円)、ビクターのDS7070(145000円)、
ダイレックスのSE600R(168000円)などがあった。
SE600Rは入出力セレクター機能とメーターユニットを一体化したもの、
DS7070はプラズマディスプレイ搭載で10万円をこえる価格になっている。
いちばん安いDA-M10でも30000円である。
1977年ごろの、この価格だからそれほど安いモノとはいえない。
これだけの数(見落しがあるかもしれない)のメーターユニットと呼ばれるモノが出ていた。
ということはそれだけ売れていたということなのかもしれない。
とすれば、やはりメーターの有無によって、アンプの売行きが左右されていたのかもしれない。