オーディオのロマン(その5)
瀬川先生が、以前こんなことを話されていたのを思い出している。
女性の出逢いについて、だった。
その人にとって、ある女性が運命の人であるならば、
その女性がたとえぼさぼさ頭で化粧がうまくいってなかったり、
元気がなかったりしていたとしても、逢った瞬間にインスピレーションで、
運命の人であると感じるものだ。
スピーカー選びも同じだ、と。
そんなことをいわれた。
五味先生にとってのタンノイ・オートグラフ、
原田勲氏にとってのヴァイタヴォックス・CN191、
瀬川先生にとってのマランツ・Model 7とJBL・375+537-500、グッドマンのAXIOM80、
これらこそが、出逢いであるはずだ。
オーディオ雑誌を読んで評判のいいオーディオ機器をいくつか借りて、
自宅試聴して良かったモノを買う──、
これを出逢いと呼んでいいのか、出合いでもないのかもしれない。
われわれは、つい自分が選択しているものと思い込んでいる。
一方的な選択なんてものは、この世に存在しないのではないか。
結局、選び選ばれている、としか思えない。
だからこそ出逢いでありたいと願う。
REPLY))
仰ること、全く同感です。
ただ、僕にとって瀬川先生の書かれた文章で一番印象的なさわりは、AXIOM80との出会いです。
幾ら酷い音を出しても、ユニットを見るとあの音は何かの間違いではないか、と思うと・・・・。
僕も理科系の割には直感型人間で、見た目の印象から入る傾向があります。本人に言わせれば、外観が良いものは必ず内容も良い筈、一生懸命作ったものなら、外観も手を抜く筈が無いだろう、ということですが。オーディオ機器もクルマも何時もそうやって選んできましたが、余り外れたことはありません。逆に幾ら音(内容)が良くても、外観が気に入らなければ(最近ではdcsやFM Acoustics、クルマなら新しいS-ClassやA-Class)欲しいとも思いません。毎日顔を合わせる器械は特にそう思います。
まあ、こんな臍曲がりが一人くらい居ても・・・・(笑。