本末転倒だったのか(その1)
ドイツにLightweight(ライトウェイト)というメーカーがある。
自転車のホイールを専門としている。
カーボンをリムに使用したライトウェイトのホイールは、最高のホイールとして高い評価を得ている。
プロ選手も自費で購入し、Lightweightのロゴを消してレースで使用している、
そういうホイールである。
値段もかなりのものである。
前後ペアで、最も高いモノだと81万円(税別)、
その他のモノも前後ペアで60万円を超える。
いうまでもなく自転車一台の価格ではなく、あくまでもホイールだけの価格である。
ライトウェイトは、これまでホイールのみをつくってきた。
そのライトウェイトから今年フレームが発表された。
やはりホイール同様、カーボンを使ったフレームである。
価格は61万円。ホイールよりもほんのちょっとだけ安い。
このフレームには、”FRAME MY WHEELS”とプリントされている。
自転車はまずフレームを決め、使用パーツを選んでいく。
そういうものだと思ってきた。いまもそう思っているけれど、
ライトウェイのフレームにある”FRAME MY WHEELS”を見ると、
自転車の主役というか、もっとも大事なのは、回転体であるホイールであることに気づかされる。
ライトウェイトのフレームは、
最高のホイールという評価を得ている同社のホイールのためのフレームなのである。
自転車もオーディオと同じで、相性というものがある。
大きくとらえればフレームとホイールの相性がある。
オーディオにおけるスピーカーとアンプの相性のようなものである。