井上卓也氏のこと(その33)
アセテートテープが、実際に長持ちするかについてだが、私の知るかぎりでは、けっこう持つ。
数ヵ月前に、マランツのコントロールアンプSC23の中を見る機会があった。
SC23は1992年に発売されたもの。私が見たものが何年製造なのかはわからないが、
少なくとも10数年は経過しているはず。
SC23では、ボリュウムや電解コンデンサーにアセテートテープが貼ってある。
布粘着テープであれば、これだけの日数が経過していれば、まったく用をなさなくなっているけれど、
アセテートテープには、劣化した感じはなかった。
たしかにかなり長持ちするテープのようだ。
絶縁テープでもビニール製だと、布粘着テープ同様、ダメになっているだろう。
アセテートテープは、井上先生のつぎの試聴までに用意することができたわけだ。
井上先生がアセテートテープをどう使われるのかは、
それまでの布粘着テープの使い方と基本は同じだから、先に自分で試してみた。
なぜ井上先生が、これを用意しておけ、といわれたのが、理解できる。