マルチアンプのすすめ(その20)
アルテックの同軸型ユニットはデジタル信号処理とマルチアンプの組合せで鳴らしたいのに、
タンノイの同軸型ユニットでは、それをやらないのも、パラゴンと同じ理由である。
だからパラゴンと、これも同じように、
一度だけはデジタル信号処理とマルチアンプの組合せで鳴らしておきたい。
そのときの音をしっかりと耳に刻んだ上で、ネットワークに戻して鳴らすことをやりたい。
ただタンノイを同軸型ユニットを搭載したシステムに、
以前ロックウッドのスピーカーシステムがあった。
一度しか聴くことがなかった、このスピーカーシステムは、
同じタンノイの同軸型ユニットを使いながらも、タンノイのオリジナルシステムとは、
異る趣をもつシステムであり、
このロックウッドのシステムが存在していたからこそ、
バッキンガムやSRMシリーズがタンノイから登場したのではなかろうか。
ロックウッドのMajorを思い出すと、
こういうシステムに挑戦したくなる。
ロックウッドのシステムはエンクロージュアは独自の設計だったけれど、
ネットワークはユニットに付属してくるモノをそのまま採用していた。
もしいまMajor的なスピーカーシステムに挑戦するならば、
ネットワークにはUREIの813のネットワークの設計を採り入れたい。
そうすることでウーファーとトゥイーターの、構造からくる時間差を補整する。
それでうまくいったとしよう。
それでは、その成功したネットワークを、
タンノイの現行システム、たとえばウェストミンスター、カンタベリーのネットワークを、
それに置き換えて鳴らすかといえば、これもまたやらない。
このこともルールである。
私が勝手に決めた私だけが守るルールであるからだ。