サイズ考(その28)
オーディオ誌が、小型スピーカーを取りあげるとき、スモールスピーカーと言ったり、
コンパクトスピーカーといったりするが、小型・イコール・スモールはいいとして、
小型(スモール)・イコール・コンパクトではないと言っておきたい。
コンパクト(compact)は、本来は数学用語のようだが、その定義について書こうとは思っていない。
それよりも、川崎先生が、AXIS誌で連載されている「デザインのことば」で、
コンパクトについて書かれているのを読んでほしい。
「デザインのことば」は、川崎先生のサイト「Kazuo KAWASAKI」で、いつでも読むことができる。
ありがたいことだ。
下部左端の information をクリックすると、「デザインのことば」にアクセスできる。
全文はアクセスして読んでいただくとして、一部引用しておく。
※
COM=共に、PACT=堅く締めるという原始的な意味がより明確になってくる。
つまり、より狭く閉塞された空間の中で、密集する要素や、
ぎっしりと詰め込んだ状態を表現する言葉になっていることが理解できる。
そこで、一般的には、体積的により小さく、
その空間に凝縮された中身が詰っていることになる。
※
つまり、見た目が小型だから、コンパクトではない。
現行スピーカーの中で、コンパクト・スピーカーは何かといえば、
B&OのBeoLab5であり、JBLのDD66000である。
コンパクトであることが、これからの現代スピーカーの条件だと、私は考えている。