オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(ヒンジパネルのこと・その3)
ヒンジパネルには、その形状、大きさ、配置によって、
大きくふたつに分けられるわけだが、
このふたつにはもうひとつの違いがある。
開けた時のサブパネルの扱いの違いである。
一般的にオーディオ機器に多いシヒンジパネルのタイプは、
フロントパネルの下部に横幅いっぱいのタイプである。
このタイプでは開いた状態で、サブパネルは、いわば垂れ下ったままである。
垂れ下った、という表現は使っていて、あまりいいとは感じていないけれど、
だらしなく斜め下に向っている状態は、
口を開けた状態にも似ているし、何かが垂れ下っている感じにも似ていて、好ましいとは思わない。
これに対して、ヤマハのCT7000、オーレックスSY77に採用されているタイプは、
サブパネルが本体内部に収納される。
完全に収納されてしまうと閉じる時に面倒になるから、
閉じる際につかみやすい(指でおしやすい)ように収納される。
とにかくサブパネルがだらしなく垂れ下っているわけではない。
この開いた状態のサブパネルの扱いの違いは、ささいなことかもしれないが、
デザインの面からみれば、デザイナーの美意識の違いともいえる、と思っている。