Date: 10月 14th, 2013
Cate: デザイン
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オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(ヒンジパネルのこと・その4)

ヒンジパネルのオーディオ機器というと、
資料も何もみずに記憶だけに頼ると、思い出すのは日本のオーディオ機器が大半である。

ヒンジパネルを採用したオーディオ機器は、どれが最初なのかについてはきちんと調べていない。
なのであくまでも私の記憶にあるものだけという条件がついてのことになってしまうが、
JBLのコントロールアンプ、SG520は、早い時期からヒンジパネルを採り入れたデザインであった。

SG520以前に登場したオーディオ機器で、ヒンジパネルのモノはあるのだろうか。

SG520は1964年に登場している。
私はまだ一歳だったから、SG520の登場が与えた衝撃については、文字の上だけで知っているだけである。
瀬川先生も書かれているし、菅野先生も書かれている。

菅野先生がステレオサウンド 50号に書かれた文章を引用しよう。
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JBLは、元来一般家庭用の最高級機器のメーカーであって、その卓抜のデザイン感覚によるハイグレイドなテクノロジーの製品化に鮮やかな手腕を見せてくれてきた。このSG520というコントロールアンプは、そうしたJBLの特質を代表する製品の一つで、アンプの歴史の上でも重要な意味を持つ製品だろう。このアンプが作られたのは一九六四年、もう15年も前である。ソリッドステート・コントロールアンプならではの明解・繊細なサウンドは、管球式アンプの多くがまだ現役で活躍していたときに、大きな衝撃を与えたものだ。それまでのソリッドステートアンプは、管球式に対して常に欠点を指摘され続けていた時代であったように思う。おそらく当時、その新鮮なサウンドを、違和感なく魅力として受けとめられた石のコントロールアンプは、このSG520とマランツの7Tぐらいのものだったであろう。そして、その音は現在も決して色あせない。事実、私個人の常用アンプとして、音質面でもSN比の面でさえも、最新のアンプに席をあけ渡さないで頑張っているのである。当時のアンプとしては画期的といえる斬新なデザインは、パネル面に丸形のツマミをツマミを一切持たず、すべて直線的なデザインだ。コンピューターエイジの感覚を先取りした現代センス溢れるものだけに、今でも古さは全く感じさせない。
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SG520の衝撃は、音とともにデザインでの斬新さ・新鮮さにあったことが読みとれる。

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