オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(ヒンジパネルのこと・その1)
いつからヒンジパネルがアンプやチューナーに採用されるようになったのか。
私がオーディオに興味をもった1976年には、
すでにヒンジパネルをとりいれているオーディオ機器は珍しくはなかった。
ヒンジパネルは、ウッドケースとともに普及機と高級機との差別化のために利用されていた印象もある。
ヒンジパネルがあるアンプやチューナーでは、
ヒンジパネルを閉じていれば、フロントパネルは実にすっきりする。
私がいま所有しているオーディオ機器では、
このヒンジパネルをもつモノはパイオニアのExclusive F3だけである。
このExclusive F3はヒンジパネル内に六つの小さなツマミ(ボタン)がある。
ヒンジパネルを閉じていれば、ツマミはチューニング用のツマミだけ、というすっきりぶりである。
ヤマハの同価格帯のチューナー、CT7000もヒンジパネルをもち、
ヒンジパネルを閉じた状態ではチューニング用のツマミと電源スイッチのレバーだけである。
ヒンジパネルを閉じた時のすっきりした感じの見事さは、
Exclusive F3よりもCT7000の方が上である。
アンプでもチューナでも、ヒンジパネル内には、使用頻度の低いツマミやボタンがおさめられている。
CT7000にしても、Exclusive F3にしても頻繁に触れ動かすのはチューニング用のツマミであり、
その意味ではヒンジパネルは閉じていても、特に使用上の不都合はあまり感じない。
ただExclusive F3の電源スイッチはヒンジパネルの中にあるので、
使うたびに毎回開け閉めをする必要はある。