妄想組合せの楽しみ(その49・続々続番外)
上杉先生は、とにかく刺激的な音を嫌われていた。
そういうところも含めて、フォステクスのGX250MGとウエスギのU·BROS2011Pには、
まったく同じとはいえないまでも、共通した良さはある、と私は見ている。
となると、共通した良さをもつコントロールアンプとスピーカーシステムの間に位置するパワーアンプは、
何を、どういう基準で選ぶのかとなる。
U·BROS2011Pは560000円。
GX250MGも一本あたり476000円。
そうなると、パワーアンプも50万円前後のモノから選びたい。
U·BROS2011PとペアとなるU·BROS2011Mはモノーラル使用で、640000円(ペア)。
コントロールアンプもウエスギなのだから、同じウエスギ同士の組合せは、
いわゆる筋が通るようなところがあり、これは他のメーカーでも、
良くできたセパレートアンプであれば、共通する良さともいえる。
けれどあえてウエスギ以外を選びたい。
とくに、これという理由はないのだけれど、
わたしのこれまでの経験から、
良くできた真空管のコントロールアンプと優秀なソリッドステートのパワーアンプとの組合せは、
なかなかに魅力的な音を聴かせてくれることがある。
例えば聴感上のS/N比。
真空管のコントロールアンプとソリッドステートのパワーアンプの場合、
しなやかな聴感上のS/N比の良さがあるように感じている。
とぎすまされた、洗練さたと表現できる聴感上のS/N比も良さよりも、
ここではしなやかな聴感上のS/N比の良さが合うような気がするからこそ、
純正のペアではなく、他社製のソリッドステートのパワーアンプをもってくる。