Date: 8月 18th, 2013
Cate: ジャーナリズム
Tags:

オーディオにおけるジャーナリズム(編集部とは・その2)

オーディオに関心のある人で、ステレオサウンドを読んでいない、買っていない人はいても、
ステレオサウンドの存在を知らない人はまずいない。

そういう存在のステレオサウンドで、
A級動作のパワーアンプの発熱量は、
数Wの出力時には皆無に等しい、というまったくのでたらめを載せてしまうということは、
それをそのまま信じてしまう人が出てくる、ということでもあり、
このでたらめが、ステレオサウンドに書いてあった、ということで、
事実として広まっていくことだってないわけではない。

最新技術や特殊な技術について、ときに誤りを書いてしまうことはないわけではない。
でも、A級動作のパワーアンプの発熱に関してはずっと古くからの、
いわば一般常識といえる類のことである。

なぜ、こういう初歩的なこと誤りが誌面に出てしまうのか。
理由は、ひとつではないはずだ。

それでもあえてひとつだけ、大きな理由として考えられることを挙げれば、
それは編集部が筆者の原稿を「読んでいない」からだろう。

校正作業はやっている。
でもそのとき、本来の意味での「読む」ことをやっているとは思えない。
ただ文字を見ているにすぎないのだと感じてしまう。

正しく読んでいれば、今回私が取り上げていることは、
すくなくともオーディオ雑誌の編集者ならすぐに気がつくことである。
それが、できていない。できなくなってしまったのか。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]